曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

頑張ってれば貴いってもんじゃないと思う。

「頑張っていれば貴い」んじゃなくて、
「貴いものを目指して頑張ってるから貴い」のだと信じている。
さまざまな大会のうち、
ほんの数週間頑張れば入賞するような催しもある、
逆にこっちが全然知らなくても優勝作品を見せられて聞かされれればあっと驚き尊敬する分野もある。
高校演劇が素晴らしいのは、
その頂点が正しく文化の高みにあるからだ。
鈴江俊郎さんが言っていた。
その年の演劇のベスト10を思い浮かべたら三つまで高校演劇だったりする、それほど高校演劇のレベルは高いと。
高校演劇がそんな高みにあることを、
世間一般の人々はどうやって知るか。
どんなに頑張っているかをどう説明したって伝わるものじゃない。
作品を見せなければならない。
高校演劇のその年の最高峰を。
せめて映像で。
せめて数校でも。
せめて、そう、たとえ1校だけでも。
作品を見せなければ伝わらないのは当然のことだ。
今年の「青春舞台」は2時間枠となって、
1校も作品を放映せずにドキュメントだけ流すかもしれないのだと華陵さんのブログで知った。
まだ決定していないのであればどうかどうか考え直してほしいと願う。
16年前まで高校演劇の全国大会は出場全校がテレビ放映されていた。
その後優秀4校だけになった。
それが今年から1校だけになるとは聞いていた。心底残念に思っていた。
それが1校も放映されず0校になるかもしれない。
4校が1校になるのと、
それが0校になるのでは問題の本質が違ってくる。
これは今年の最優秀校華陵さんだけの問題ではないだろう。
努力や涙をわかってほしいのでなくて、
私たちが生徒たちが日々何を目指して泣き笑いしているか、
目指す高みを、その美しさを、知ってほしい。
作品を全編放映するというシステムをどうか死守してほしいと切に願う。
どうかこれからの高校演劇のために。
そして多分きっとこれからの日本の文化のためにも。