才能ってある人にはあるんで、
それはどうあがいてもしかたのないものなんだって、
教員になって幾多の生徒を眺め続けて、
いくら少々勘がよくても勉強嫌いじゃ難関国立大学には行けないって、
コツコツ努力をすることに勝るものはないんだって、
とうとう心からわかったつもりになっていても、
まだ強く、時々、どうしようもなく、
ああもうだめだ、って、
がんばったってしかたがないんだって、
何もかも投げ出したくなってしまう。
不惑過ぎて吐く言葉じゃないよな。
才能はあるかないかで考えちゃいけないんですよ、
自分が何十パーセントの才能を持っているかって考えるんですよ、って、
いつだったか越智が言ってた。
絶望を飲み下して努力することが大切なんだ。
今はあやうく自分に愛想が尽き果てそうになる。