目が覚めると窓の外が乳白色で、一瞬雪景色かと思った。
でも暖かい。
霧雨だ。霧雨が街を白く煙らせている。
驚くほど美しい街。
四国大会で松山を訪れた阿部順先生は、
お会いするや「いい街ですねえ!」と声をかけてくださった。
都会すぎない、田舎すぎない、
街は平野部が広くて木々の背が高い。
山がずっと遠くにかすむ。
ホールから温泉に行かずに電車通りを右に外れてしばらく歩くと私の住むあたり。
上階に上ってこの街に見とれる。
松山で生まれたというそれだけで威張っているちゃんちゃらおかしい人たちの住むこの街。
気持ちはわからんでもないよ。
(ちゃんちゃらおかしいだけで。)