曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

悲しき生き物。

みんな自分のお芝居が大切でたまらない。
自分の物の見方が絶対で譲らない。
そりゃそうだろう。
あんまりにも多大な労力を要求するのだ演劇というものは。
そこまで信じていかなけりゃ最初から最後まで創り上げられたものじゃないだろうお芝居なんてものは。

大学時代、風呂がなくて、銭湯に通っていた。
女湯では、それぞれが蛇口の前に陣取って入念に体を洗う。
たいした体じゃないんだよ、それでも毎日少しでも美しくなるように時間をかけて洗っている。
いつも思っていた。
よくぞ神様は一つの体に一つの魂を入れてくださった。
自分の体でなかったら、みんなこの程度のものを毎日こんなに大切にはしやしないだろうなと。

自分も含めて、
あんたなんかの創る芝居がそんなに大切かと思うと笑えてくることがあるのさ。