「この日の朝に何らかの原稿がないなら過去作を改変して出場するしかない!」と落としどころを決めていたその、
「今週末土日が県大会!」という火曜日(!)の朝、
越智から、
「書けません。でも過去作なんてやりたくもないんです。もう1日だけ書かせてください。」
と連絡があった。
わかりましたと答えたもののさてどうするか、
とうとう県大会を棄権なのか、
授業の合間に過去作にどんなものがあったか探し始めたのだが本当にフィットする台本がない。
しかしそこで私になぜかいきなり天啓が降臨した!!
つまりはっと「中村勉先生」の台本が脳裏に浮かんだのだ!!
読み返してみるとすごくすごく面白い、そして人数も(男子は足りないが)なんとか都合がつくかもしれない、すわ私ナカムラ先生の電話番号知ってたっけ、あ、あった!!(二つ折り携帯のアドレスに入っていた!充電して蘇る二つ折り携帯、壁紙はマイケル・ジャクソン、その中から番号を書き出して)、
あたふたとナカムラ先生に電話をかけてお願いした。
「もしも明日の朝までにこのまま越智が書けなかったら先生の『世界の謎ともうひとつ』で今週末の県大会に出させてはいただけないでしょうか!?」
「いいですよ。」
「ホントですかー!?」
「どんどん書き換えてかまいませんよ。原型がなくなってもかまいません。」
なんとー!?
(もちろんそんなことしませんが)なんとありがたいお言葉!!
それからキャストスタッフ割りをして放課後印刷、読み合わせ、そこで完全下校の時間、
「もしか明日からこれでやるかもしれないから一応覚えて来てね」としれっと言い置いて解散、言われた生徒も大変である。
翌水曜日早朝、
「書けませんでした。本当にごめんなさい。」
と越智からの連絡。
そこで登校前の部長に『世界の謎』で行くから覚えてくれと皆に伝えてくれとLINE、
ナカムラ先生とショートメールで上演許可証、上演許可料のお話をさせていただいて手続きを森先生にお願いして、
放課後には越智も練習に参加して、
詳細は書けないけどヤマキやMユウたちOGにものすごく協力してもらって、
うわー-------っと練習して、
「この芝居面白いですね!」
「だよね、すごい気が利いてるよね!」
「あいつらにすごく合ってる。こういうんがよかったんや!」
『きょうは塾に行くふりをして』で精も魂も尽き果てた、全部出し切りました、という越智も久しぶりに笑って、
SEがものすごく多いから音響担当と何よりその方面に詳しい森先生が夜中に編集して、
もう何がなんだかわからないけど金曜がリハ、日曜が本番、
本番ではミスも出たけどお互いにカバーし合って現時点では最高の出来、
閉会式では最優秀賞をいただいて2年生が泣き出した、という次第である。
松山東としてはこれで11年連続の、
私としては西条高校川之江高校以来24年連続27回目の四国大会出場なのであった。
できればこんな緊急事態は今年で最後にして、
来年からは生徒をきちんと大会に向き合わせたいと思います。
運営の先生方本当にご迷惑をおかけしました。
でもああ、
「冒険の旅」が始まる。
「世界の謎」を巡る冒険の。
ナカムラ先生ありがとうございました!
追記
森先生曰く、
「〇〇先生(←私のこと)が中村勉先生の電話番号を知っていた上に電話してすぐ上演許可をいただけたところがすごいです!!」
だそうである。
それは本当にすごいかもしれないね!
ダテに長くやってないってことだよね!
えっへん!
追記2
授業帰りに階段で一緒になった同僚のN中先生(30代♀)から、
「演劇部また県大会で優勝されたんですね、先生すごいですね!」
と言われたので思わず、
「すごいでしょう!? もうこれは奇跡的ですよね!?」
と答えてしまいました。
(こうしてまた敵を増やしているのかもしれません。)