曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

是か非か辛口批評。

頭痛がする。(多分肩凝り。)
読書感想文とか、他人に難癖つけるのはまだしも楽だが、自分で書くとあんまり面白くない。
演劇もそんなもんかな。
他人に言うは易く、自ら行うはなんと難い。

高校演劇の大会では、
ロビーに模造紙を置いて自由に感想を書ける体裁にしていることが多いのだが、
最近の大会、この「感想ボード」に、変化を感じる。

全国大会に出ればまた違った趣きもあるのかもしれないが、
またあっと驚く深くも素晴らしい作品を創ればまたそうではないのかもしれないが、
少なくともここ4、5年、地区からブロック大会まで、
極端に書かれる意見の数が減っていると感じる。
それも同じ数人のメンバーのみが各校に意見を書いて回っているようだ。
それから書かれる意見も辛口のものが多い。

面白くもない芝居を口を極めて褒め称え合うという傾向が、この「感想ボード」にはあったのだ。
そしてそれは当然空虚な気持ちも呼び起こしていた。
所詮ここで褒められてもな、
他校もすべて褒められているしな、みたいな。
しかし今ではそれもない。
かなり辛口の私でさえ、もっと褒めてやれよ、この学校頑張ってたじゃないか、と思うことさえある始末だ。

みんなの目が肥えてきたのか。
ネット上の掲示板など、所によっては模造紙どころのカラさではなかったりする。
当たってるよなと思うこともある反面、
何の権限でそんな感想を晒せるのかとも思う。
もちろん自分の創る芝居に限らず。

歯に衣着せる風潮がよいとは思わない。
実際ずっと既存の高校演劇に(静かに)腹を立てていたのは自分だ。
「いったん舞台に載せた以上、創り手は批判を浴びる覚悟が必要。」とはずっと言われ続けたけれど、
創り手に本当に必要なのは批判じゃなくて、
(たまに)うまくできたときの的を射た賞賛だろう。それを喰って人は伸びる。
この年齢の使命感か、私はなるべくそんなふうに若者と接している。
四国には、これから伸びる(と私が踏んでいる)若者がけっこういる。