曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

時々。

時々どうしようもなくつらくなるんですね。
朝が多いけどね。
「心の健康な人にはこの『つらい』という感情がわからない」とずっと昔にどこかで読んだことがありますが、
世の中には本当にそんな人がいるんでしょうか。
昨日もそんなふうに(真昼間だというのに)つらくてつらくてたまらなくなっていた5限目の直前、
「後姿が疲れてますよ。」とO田先生にも声をかけられる始末。
「しゃーで、行くか。」と口に出して立ち上がり教室へ。
こんなにつらいのに毎日フルタイムで働いている場合なんだろうか私、
同年代の女性は家にいる人の方が多いんじゃないだろうか、
到底あと5年も10年も続けられるとも思えない、
これは何かの間違いなんじゃないだろうかと思いながら授業を始める。
しかしそこは仕事だから、
授業を始めれば授業である。
さて途中生徒に本読みをさせているのを遮って、
「ここを『まちなかの監視カメラ』と読んだのは素晴らしいですね、『まちじゅうの監視カメラ』って読んだクラスがありましたが、まちじゅうの監視カメラでは監視カメラが多すぎですね。」
などと口を挟んで続きを促したところ何を思ったのか彼女、
「『まちじゅうの監視カメラ』が、」と読み直した。のでみんな爆笑。
私も「いや、なんで読み直す?まちなかまちなか、」とか言いながら爆笑してしまった。
読んだ本人も笑っているのがまたおかしい。
1時間の間に何のせいだったか何度か爆笑が起こって、
なんとも穏やかな雰囲気で授業が終わったのだった。
「きりーつ、れい、ありがとうございました!」と言った後、
教卓の上を片づけている私に今ほど号令をかけた委員長男子が、
「先生、これ(シャーペン)、ドクターグリップじゃないですか?」
「ああ、そうかな。これ使いやすいよね。」
「そうなんですよ!僕も全部これなんですよ!」と2本自分のをつかんで見せてくれた。
荷物を持って教室を後にして廊下を歩きながら思った。
私はこんなにつらいまま誰とも会わずに家にいてはずっとつらいままではないか。
今までの人生でも私は多分精神的に健康な方ではなかったと思うけど、
そこを無理して働いているように感じていたが、
こうするのがよかったんじゃないか。
もちろん人に会うのはつらいことが多くて自分が嫌になってたまらないけど、
こうやって人の中にいるってことが大切なのかもしれない。