曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

3学年合同公演と3年生引退公演が終わった。

私がまだ演劇を続けているとも思われていないかもしれませんが、
私は今現在も演劇部の顧問であります。
この6月はアタマと中盤の2回にあまりにも素晴らしい校内公演を連続して打つことになってそれを終え、
ただいま心底疲れ果てております。

新学期の時点でそれはムリだと思っていました。
(生徒と越智くんはできるだとか言っていたんですけれども。)
6月1日には3学年合同全員出演のステージを大会議室で、
2週間後の6月15日には3年生引退公演を視聴覚室で、打つのです。

私はまずキャストの力が足りないからムリだと踏んでいた。
ところが1日の芝居、
3年主役(部長Y)が四国大会後、半年を経て私の予想をはるかに超えてうまくなっており、
練習を始めるやあっと言う間に芝居が成立するようになったのでこれは打てるんでないかいということになってしまった。
しかしここに書けない、というかまあ公演をやるのだから当然のこととして、さまざまな困難を一つ一つクリアしながら準備していくのですよ。(←ダンドリのことです。)
その上に持ってきてこの芝居では3日前だかに2年の主役(主役は二人)が腹膜炎で入院してしまった。
本来なら中止でしょう。
ところが3年生のIに代役を頼むと、
「とりあえず明日までにセリフ全部入れてきます」という男前(♀です)LINEが来て、
言葉通り翌日(本番2日前ですね)には何事もなかったかのように芝居は通せたわけなのです。
しかも本物とどっちこっちないくらいの出来で、演者が違うのだから当然色が違う、けれどどちらもなんとも魅力的な主役をやるわけですよ。
どちらが演じるかわからないまま迎えた当日昼過ぎに2年当人が退院してきてまあそっちで打ったけど、
いやこの3年生層が厚くないか、とこの時からなんとなく感じていた。
男子のふざけた(?)演技も私の予想以上で、
不器用な学年だとばかり思っていたのにいつの間にこんなに頼もしくなったのだろうと思ったのだった。
(さてこの芝居、大会議室にて観客おそらく110人ほど。)

それから15日の芝居。
こちらは大道具をがっつり建て込まなければならない芝居で、
だからこそ私は何度もムリだと言った。
それが越智くんの力で大道具が出来上がってしまい、
しかし建て込んだのが3日前、
それではたった二日で芝居の中身を作らなければならないではありませんか。
セリフは覚えているとは言え、
ええええー、だからムリだってー!と泣きながら、
ええつき合いましたよ二日間、
そして当日早朝に集まって、
まだ触りきれていない部分を触ろうとしたところで、
今度はあの3年生Iが、
「すみません体調が悪いです。」
と顔面蒼白ではないか!(当日なのに!!)
あああ~、さすがは体調を崩しそうな役柄についている人はやっぱり体調を崩したりするんだな~(二人とも~)、
なんて言ってる場合じゃない!
昼休みに予定していた会議を6人の先生に謝って月曜に延期してもらい、
なんとか昼休みまでに回復したIを入れて最後まで触って本番を迎えた次第です。
(この芝居おそらく観客120人ほど。)
前説で部長Yが、
「練習時間が短くて、すみません、まだ一度も通したことはありませんが、」
と言ったところで120人の観客が一斉にザワザワ。(そりゃそうだ。)
だけど止まることは有りませんでした。
そしてとてもとてもいい芝居だったのでした。
私も泣いてしまいました。

特に15日の芝居は3年生の引退とあって、
開場前から視聴覚前に列ができ始め、
その列は通路を越えて特別教棟階段付近まで達していたらしい。
「あ、また来てくれたの?」
と科学部や将棋部の3年生男子生徒たちに声をかけると、
「いやあ『演劇鑑賞部』として当然のことですよ~!」
と返してくれる。
(あんまり毎度観に来るので本人たちがそう名乗り始めた。)
(彼らは一番前で観たいから早くに並ぶのであるが、椅子に座ると一般客(?)に悪いと思ってか、最前列の座布団席に座ってくれるのです。)
終わった後はみんな泣いてくれていて、
例の「演劇鑑賞部3年生」の別の生徒は、
「いや僕たちの『演劇鑑賞部』としての活動もこれで一区切りかと思うと~。」などと感慨深げな様子なのであった。

とにかく今現在体がだるくて仕方がない。
そして仕事が滞っていることハンパない。

でも芝居がいいことってホントに何物にも替え難いことですよね~。
というわけでああ性懲りもなくこんなことやってるのでありました。