曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

千羽鶴。

この春卒業したOG、Y恵が帰省して、
千羽鶴を差し入れてくれた。
去年の四国までキャストとして残ってくれた部員である。
「姉ちゃんと二人で折りました。」のだそうだ。
姉妹で演劇部に所属していた。
四国大会がんばってというその気持ちが嬉しい。

私が来ると、
「先生、見てください! 千羽鶴です! Y先輩が折ってくれたんです!」
と、部長Rが嬉しそうに、カーテンレールにつるした千羽鶴を紹介した。
「そして先生、この千羽鶴、なんと、動くんです!」
と、部長Rは千羽鶴を引っ張って、カーテンレールの下を移動した。
もちろん千羽鶴は部長の後をついて動いた。
カーテンレールにつるしているからね。

私は千羽鶴を捨てたことがあるのだ。
私のために折ってくれた千羽鶴を、もらったほんの翌日に、ゴミになるからと思って。
二十年ほど前のことだ。
何に謝ればいいのか今でもわからない。

あの頃から比べたら、
本当に少しはマシな人間になった。
一般の人よりはまだだいぶ足りない面はあるにしろ。
それは多分、こんな生徒たちのおかげなんだろう。
徳の高い人たちである。