曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

「他校がこれだけの上演をしたら落としますか?」

「まとまった総合力を持っていたのはもちろん川之江高校さんです。」と、
結果発表後の理由説明の最初に審査員長が言ったので、
18年も審査を受けてきて初めて、
満場の中で立ち上がって大きな声で審査結果に異議を唱えようと思った。
「他校がこれだけの上演をしても落とすのですか?」
そう言えばよかった。
たぎる思いは言葉にならず閉会式が終わった。
「はい。」と審査員長は結局のところ答えただろうが。
審査は長引いて30分押した、
その時間は川之江高校を外すかどうかに使われていたのだ。
「頭一つ抜き出た芝居をしなければ四国大会は抜けられないんだと去年わかったけど、なんだそんな芝居をしてもだめなんですね。」とY子先生が泣いた。
満票でも入賞すらしないのだ。
そんなこともあるだろう。
けれども納得できない。
そう思う権利もある。
遠い理想に絶望しそうになりながら、
それでも自分の足元から一つ一つ芝居を創り上げて行った。
それから今自分たちにできる最高の上演をした。
遠い理想に、
今も絶望はし続けているのだ。
けれども私は3位から外れる芝居ではなかったと思う。
川之江高校以外ならこれだけの芝居をすれば必ず評価はされたはずだ。
こんなことをここに書くのも初めてだし、
閉会式が終わるのを待たずに会場を出たのも、
舞台袖から緞帳が下りるとすぐに審査員長に質問に行ったのも初めてのことだった。
答えてもらってももちろん納得はできない。そんなものだ。