曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

演劇スピリット。

県大会は他校と一緒に青年の家に宿泊した。
7時半から「朝のつどい」があるのであるが、
7時27分に体育館に行ってみれば、
私たち5、6名以外、すべて整列完了して待っている。
そして最後に駆け込んだ私に、全員の視線がザッと集まった。

駆け込みながら、
「おはよーございまーす!」と言ってやったから、
「おはよーございまーす!」とみんなも挨拶せざるを得ない。
悪くないときは謝らない。
これが演劇スピリット。

翌日の「朝のつどい」にて、所員さんがとある高校を褒めた。
入所してすぐ自発的に掃除をしてくれたらしい。
しかも普段目の届かない所を入念に。
今日は5分前から整列していた私であるが(気が小さいのだ)、
いかんせん演劇スピリットが邪魔をして、
話をぼーっと聞いていた。
すごい高校もあったもんだ。
そしてそれが「新居浜南高校」と聞こえたからびっくりだ。
嵯峨先生率いる「新居浜南高校放送演劇部」は、入所直前まで放送部門に出場していたはずだ。
そんなスケジュールの合間を縫って、
着いたとたんに入念な掃除とは。

その後の清掃時間、ゴミ捨て場で当の嵯峨先生に会った。
「すごいですねえ嵯峨先生、入所直後に掃除だなんて!」
「ホントですねえ。顧問は僕と同期なんですけど、完全に出し抜かれましたよ。」
「? 誰が同期なんですか?」
「南宇和高校吹奏楽部の顧問ですよ、入所してすぐ掃除した。」
「えー? 嵯峨先生とこじゃなかったんですか? なーんだもうホントどうしようかと思いましたよ。」
「まさか、違いますよ。なんでどうしようなんですか?」
「来年から、入所してすぐ掃除しなくちゃかなあと。」
「そんなこと考えもしませんよ。汚しておいて、どうやってごまかそうかなあって考える人間ですから。」

おお。ここにも演劇スピリット。