曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

花のようなお人柄。

イチローの義姉である福島敦子氏の講演だが、
随所に出てくるイチローの言葉はどれもどれも綺羅星のようだった。
けれども福島氏自身が作ったという言葉、
「向き不向きよりも前向きに。」
というフレーズがどうしても好きになれない。
もともと語呂合わせというものが気に入らない。
「出会い、ふれあい」とか言われると、イラっとする。しませんか?
「この秋は黒に魅入る、黒で魅せる」とか。なぜ2回言う。

電話で越智に「前向きに」のフレーズを言うと、
即座に「ああ、イヤですね。」と返ってきた。
おお、同士である。これぞ演劇スピリットである。

部活に行って部員に話しかけた。
「今日の講演のさ、イチローの言葉、よかったよね。」
即座に部長が相槌を打った。
「ハイ!! それから私、あの『前向きに』っていう言葉に感動しました!!」

この部長は「花柄マリー」の主役である。
文化祭で上演したらアンケートに、
「主人公のマリーって、Rちゃんの性格そのものだと思いました。」と何人もが書いてきた、
あり得ない性格の持ち主である。
成績は学年トップ、
演劇部員のくせに体育教師にまで好かれている。

「ホントにあいつは演劇に向いてない。
 これほど性格の合わないヤツと一緒に芝居創ってるって、
 ある意味スゴイことだと思う。」
と越智にブツブツ言うと、
「大人なんだと思いますよ。あ、もちろん、向こうがね。」

まあそうなんだけど。