四国結果は徳島 城東高校「その50分」が1位、
徳島 小松島高校「ユメちゃんはいつも不機嫌」が2位、
私たちの「笑ってよ、小春ちゃん」は3位に入賞した。
終わってみれば先日来ここに書いてきた徳島勢の強さである。
上演後にバテて小松島高校さんを観ることはできなかったのだが、
特筆すべきは城東高校よしだあきひろ作「その50分」だ。
圧巻で、
四国最優秀がどうこうというレベルではなかった。
(おそらくみなさんは来秋これをテレビで観ることになると思う。)
手がつけられない。
ここまで図抜けていると同じ出場校ながらいっそ清々しいくらいで、
審査前のドキドキも何も必要なかった。
城東高校終演後、
交流会のために観劇していた郷土研究部と思しき男子の一群、その中の一人が、
「なんか情報量多くてようわからんけど、演劇って、すごいなあ。」
と感に堪えないようにつぶやいていたがそういうことだ。
演劇って、すごいなあ。
観劇ではなく体験。
もっと言うなら上演ではなく事件だったと感じている。
滅びに向かうしかないわれわれのこの世界の中で、
その綻びに気づいて皆を救おうとする決して英雄ではない者たち。
彼らの声に導かれて若者たちは足音高く新たな世界へと走るのだ。
われわれはその足音を聞く。
これを夢と言うならばこの世界はもともと夢やまぼろしのようなもので、
われわれはその中でもしかすると救われるかもしれないのだ。
希望で胸が苦しくなる。