曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

それでも青春の中にいる。

昨日だったか、廊下で出会った女生徒が、

「先生、見て見て。」

「なに?」

小さな四葉のクローバーが二つ、手帳に挟んである。

「わーすごい。どこで見つけたの?」

「〇〇亭のとこから川に下りたとこです。」

「あー、あの辺ね!先生、家近くよ!」

きれいな所なのだ。いつだったかこのブログにもたくさん写真を載せた、緑の背の高い木々、その下にクローバーや小さな草々が芝生のように広く広く続いている、晩秋には並んだ三本の大木からそれぞれの木の下に黄色、黄緑、オレンジのそれぞれの落ち葉が夢のよう幹を囲んでいた。

あんな中に、四葉のクローバーもあったのか。

別れて廊下を歩いている時に思い出した。

では彼女は一昨日夕方私が河原で見つけた、河川敷の向こう岸で十人だか二十人だかの若者たちが体も柔らかく踊っていた、あのメンバーの一人だったんだな。リレーカーニバルの応援練習をしていたんだ。模試の終わった日曜の夕方。そしてもちろん中止になった。この雨だ。

彼女らの不満はやはり私には聞こえない。

きっとつらいのだろうけれど、しかしふとこうも考える。あの景色の中で若い美しい仲間たちと集まって踊る。四葉のクローバーを探す。

きっとそんなことも幸せだろう。彼らは青春の中にいる。