曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

『スムーズクリミナル』踊ってくれたら貸してあげてもいいよ。

国立文系クラスの委員長Kが、
昨日職員室の私の席まで国語のプリントを取りに来て、
私の机の上にあったCDをみつけた。
(机の上に出して置いたのは本当にたまたまで、普段は大切にカバンの中にしまっています。)

「なんですかこれ。『MICHAEL』って書いてあるじゃないですか。」
Kもマイケルファンなんですね。
いつだったかは廊下でみんなに囲まれてマイケル踊れと迫られていた。
「あ、わかった?これグレイテストヒッツね。でもこれよりエッセンシャルの方がいいんだよ。」
嬉しげにカバンからエッセンシャルを取り出す私。
「これ、『ビリージーン』の写真ですよね。」
話に乗ってくれるととっても嬉しい。
「そうだよ。でも私はこっちの『バッド』の方が。」
「あ!!これ、『スリラー』!!ちょっと、この写真!!なんですか、こんなのあったんですか!!K先生!〇〇先生(私のこと)がこんなの持ってました!!」
なんだなんだ?

つまりKのクラスは体育祭の仮装で『スリラー』をやるのらしい。(もちろんKがマイケル。)
仮装で使う衣装はノートにそのラフスケッチを描いて提出しなければならないのだが、
「俺らこのマイケルの赤い服のハラんとこがどうなってるのかわからずにホント苦労したんですよ。しゃーなしで適当に描いて出しましたけど、なんですか、こんな完璧な写真があるんじゃないですか。」
Kに呼ばれた、Kの団の仮装の責任者K先生もやって来て、
「よかったなあ、K。〇〇先生(私のこと)、これ貸してください。」
「イヤです。」

さてここでKもK先生もあまり驚かなかったのは、
やはり私の過去の行動であるとかある程度の人格であるとかを伏線として知っていたからなのでしょう。
その文脈でKが言った。
「わかりました。また必要な時、見に来ます。」
ごめんね、K。
「うん。いつも持って来てるからね。」