曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

エジプト。

越智くんは私が弱っているとよく肩をもんでくれる。
それが本人も「整体師の免許が取りたい」と言っていたほどの玄人はだしである。
ホントにうまくてとってもありがたい。
しかし何分「本気」なので、
「集中したい」とかでけっこう無言、
私が四の五のしゃべるのも「話してると体がほぐれない」とかで注意される。
それでも私が心から弱っているときは同情するのか話を合わせてくれたりもします。

私は先日とても悲観的になっていたことがあって、
実はちょっと泣きそうだったのだが、
肩をもんでもらうとなんだか心もほぐれてぼんやりする。
はっきりとは覚えていないけど、
遠い外国の行ったこともない地域の人たちが頭に浮かんでいた。
半分眠って夢を見ていたのかもしれない。
ふっと気づいて、
「今、私、エジプトのこと考えてた。」
と言った。
自分でも唐突だった。
越智くんはもちろん黙ったまま肩をもんでいたのだが、
「ああ、エジプトね。」
と言った。それから当然のように、
「考えるよね。」
と言うので、
おかしくなって笑ってしまった。