曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

ぶんじんひょうぐ?

今治に出張。国語部会。

午前中は授業参観と研究協議で、
久しぶりに他人の授業を見てとても参考になった。
やっぱり授業には興味があるから、
吸収しようという意欲が他の出張と違うなあと我ながら思う。

さて午後は総会と地域見学。
こうなるとなかなか興味を持つというわけにいかない。
決算バナシ予算バナシ、
これも誰かがいろいろ準備してくれてこそ立ち行くことであるからそれには感謝しているのだが。
地域見学は河野美術館見学。
史跡めぐりとかじゃなくてまだよかった。
文人の直筆を軸仕立てにしたものがたくさん展示されていた。

学芸員の方の説明は大変詳しくわかりやすかったのだが、
本軸が、風帯が、文人表具が、
というところの説明には申し訳ないけれども全く興味が持てなかった。
そしてさらに言えばその文人の書体にもあまり興味がないことに気がついた。
その読みにくい達筆を、少し読みやすい字にして掛け軸下に貼ってある、
その内容を読みたく思う、
そういう人が多かったのではないのかなあ。(「国語」部会だし。)
そしてさらに言えば、
それが原稿用紙に書かれた雑文であるとか誰かに出した手紙であるとかでは、あまり面白くないですよね。
詩や、一まとまりの文章、
そんなものは、なんか嬉しくなりますよね。

1時間半美術館にいて、ものすごく疲れました。
二つほど写してきたのでおすそ分けです。

島崎藤村
誰か聞くらむ 暮の声 かすみのつばさ 雲の帯 煙の衣 露の袖
つかれてなやむ あらそひも 闇のかなたに 投げ入れて
夜のつかひの 蝙蝠の 飛ぶ間も声の 小休み(こやみ)無く
ここに影あり 迷あり
ここに夢あり 眠あり
ここに闇あり 休息(やすみ)あり
ここに永きあり 遠きあり 
ここに死ありて 歌ひつつ 草木をいこひ 野にあゆみ
かなたに落つる 日と共に 色無き闇に 暮ぞかくるる

西条八十
人恋ひしとて なに寂しからむ 
をさなごとともに うたをうたふ