曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

走って行く。

昨日のこと、

朝からよいお天気、

授業は4限目からなのでゆっくりほてほて登校していると、

後ろからタッタッタッタッとやけに速い足音がして、

中高生と思しき男子が私を追い抜いて走って行く。

 

中高生、というけれどみなさんは中学生と高校生の区別がつきますか?

私は職業柄明確に区別がつきます。

多分同業者はみなそうです。

でもその子についてはわからなかった。

 

その子は付属中学のバッグを背負っていた。

じゃあ中学生じゃないかと言われるかもしれないけれど、

気配が、

明らかに私の知る「高校生男子」のそれだったのですよ。

第一、中学生なら今ごろ授業中じゃないか。

いや、それを言うなら高校生だって今はまさに授業中のはずじゃないか。

なんでこんな時間に、

中学生だか高校生だかわかりにくい年代の男子生徒が、

私の向かう高校に向かって息せき切って走って行くんだ?

 

そこでようやくはっと気づいた。

高校の合格発表だ。

そう言えば合格発表の日であった。

発表は10時、時刻は9時58分頃、

彼は時々疲れて速度を緩めてはまたダッシュで高校に向かって行く。

 

彼は間に合ったろう。

私が着いた頃には発表時のどよめきが終わって、

ただ掲示板の前に多くの中学3年生とその保護者や教員が生き生きと集まっているのが見えた。

横を通り過ぎて職員入口へ。

春の日差しがまぶしい。

新しい年度へ向かう。

また新しい高校生が入ってくる。