曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

書店を辞めて、

24歳で高校の講師になった初日、
教頭が校内を案内してくれた。
教頭は体育館前の通路からグランドを見渡しながら、
ここの生徒はあなたが高校時代を過ごした学校とはまるで違うだろう、
けれども生徒はかわいいものです、
かわいがってやってほしい、と言われた。

グランドでは、ラグビー部が練習していた。
冬の、晴れた日だった。
私は大きく息を吸い込んで、
必死に走る若者たちを見ていた。
そうして、「勤務中」に、このような光景を見られること、
これも「仕事」の一つであることの、本当に大きな喜びを思った。

田んぼの中に巨大なアスファルトを敷いていきなり出来上がった建造物の中で、
朝も昼も夜も、春も夏も秋も冬もわからず本を売っていた。
私はこれから国語を教え、
生徒と関わることを仕事にする。
その喜びは今も、
本当に今も、
驚くほどに続いている。