曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

笑いさざめく。

授業やりたくないなあと思いながら教室に入ると、
そこは国立文系クラス、
数人が集まって来た中で委員長のKが、
「先生『ああジュシ』の後のセリフ何でしたっけ?」と尋ねる。

史記」は「鴻門の会」の最後、范増の言葉だ。
だけどそこは授業では飛ばしたはず。
「なんでそんなこと知ってるの?」と聞くと、
「だって先生この間の授業の終わりに言ってたじゃないですか、このセリフは有名なんですよ~!って。」
と私の口真似をしているらしく答えたので、
近くにいた女子たちが「そんな言い方してないよ。」と言って笑いさざめく。

「オレY太にそのセリフ言ってやりたいんスよね。」とKが言うので、
「ああジュシともに語るに足らず、だよ。」と答えると、
女子の一人が「『語る』?」と聞き返すので、
「ああ『謀る』だったね。」と答え直す。
「すごい、よく覚えているなあ。」と感心して言うと、
みんな嬉しそうにまた笑いさざめく。

項羽と劉邦」が面白い、としきりに言う。
ああろくな授業もしていないのに。
先生は反省したよ。
もう一週間は終わったけどね。