曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

ブチョー。

ウチの部長は1年女子だが男前な女である。
美人役を一手に引き受けてはいるが、
はかない系じゃなくて何というかちょっと野性的、というか。
顔立ちとか、眼差しとか。
今日はS川と彼女とで体育館倉庫から予餞会用の照明機材を取り出していたのだが、
暗い所に入って行って、重い物、汚い物を、躊躇なくガシガシ運ぶ。
それはS川もそうで、
誠に尊いヤツらなのである。
S川を主役に専念させたかったので1年夏から部長だった。、
四国大会の夜、
S川は、
俺がしっかりしていれば1年を苦労させずにすんだのになどと言っていた。
彼女はいつも笑っているけどその夜は一瞬泣いて、
私は胸を衝かれたけれど、
彼女はすぐに笑って「私泣くとゴリラになるから」なんて言うのだった。
 
美しくて強い、というのはずっと私の憧れだ。
人はその逆になりがちだけど、私は特にそうだけど、それでもずっと憧れだ。
そしてそのことに気づかずにいることはまたなんと美しいことだろうかなと思う。