曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

「笑う待ち」。

三谷幸喜は「笑い待ち」はいやらしいからわざとしないんだって、
というような話をS川たちとしたことがある。
笑い待ち。
観客が笑っている間にセリフを言うと聞こえないのである程度笑いが収まってから次のセリフを言うこと。
まあわれわれにとってはほとんど必要のない知識だが、
だから教えもしないというのに、
ガンガンその「笑い待ち」をしていたのが、
川之江高校時代「さよなら小宮くん」で「すみれさん」役をしていた元部長のKだった、
笑い待ちして言った次のセリフで客がまた笑う、
それでまた笑い待ちして次のセリフ、次のセリフ、
堂に入ってたよなあ、
というような話をしたのだった。
「でも笑ってくれるだろうと思って笑い待ちする気でいたのに笑ってくれなかったらそれ悲しいですよね。」
とS川が言う。
「で、笑うまで待ったりして。笑わないのに。」
「笑い待ちじゃなくて『笑う待ち』。」
「ムナしい!ムナしすぎるそれ!!」
みたいな話をしていたのである。
さて昨日の公演でS川、
何というセリフだったか同じセリフを2回言って観客の笑いを誘う場面があったのだが、
1回言って客、笑わない。
2回言って客、クスリ。
そしたらS川、3回目を言った。(台本は2回である。)そこでわっと笑いが起きた。
「あんた3回言ったよね。」
「ハイ、3回言ってみました。そこはもう、『笑う待ち』で。」
おお「笑う待ち」。初体験。