曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

体育祭と演劇部。その2

演劇部員がクラスの仮装に参加した。
MDに3分間だかナレーションやセリフや音響を録音しておいて、
当日は仮装した生徒がセリフ通りにグランドで演技をするというものだ。

「先生、赤光(しゃっこう)の仮装、聞いててくださいね、ナレーション、私がしたんです。」
と、演劇部員A。
「え。Aがナレーション? 聞きたくないなあ。」
心無い教師の発言に、幾人かの生徒が振り向いた。
ここは体育祭当日の団席の中。
そう言えば、部員以外の生徒もいたのであった。反省。

一言弁解させてもらえば、
私は演劇部員の立場に立ちきるからこそ、全く感情移入して、
一緒に恥ずかしく感じてしまうのである。
それが言葉になると上記のような表現になってしまうのであって、
決して彼女らを言葉で虐待しているわけではない。ほんとだよ。

「それから、音響はBが担当して、あと、『村の子供たち』の声もBですよ。Bの声、目立ってるんですよ。」
「えー、Bが目立ってる? ・・・そりゃますます聞きたくないなあ。」
またも思わず教師にあるまじき言葉を口にしてしまう。しかしそれもこれも部員を愛すればこそ。ほんとだよ。
「すみませーん。だから聞かないでくださいよー。音響も、急に言われて、選ぶ暇もなくて、それに、子供の役も、他にやる人いなかったからー。もう自分でも、二度と聴きたくないんでー。」
Bの方は逃げ腰である。Bは演劇部でも音響担当の生徒。

その、赤光の仮装であるが、これが、よかった。
最優秀賞を受賞したが、納得の受賞であった。

内容は、「赤光レンジャー」という5人組が村の子供たちを救う、というたわいもないものではあったのだが、
他の団と、音響の入れ方の間合いが違う。
セリフの思い切りが違う。タイミングが違う。
全く別物だった。
部活では虐待、はもちろんしていないがあまり褒めることもない彼女らであるが、
演劇をしていない一般生徒と比べてみれば、
なんという差、
なんという日頃の練習の成果。

昨日は少しだけ、彼女らを褒めてみました。