曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

花柄マリー。

台本を渡して四日。
今日、初通しをした。
それはまだプロンプは出倒しているけれど、おそらく明日には、ほとんど芝居になっているだろう。

台本のタイトルは「花柄マリー」。
彼女らを見ていると、本当に「花柄」な感じがする。
前向きで、温かくて、あどけない生命力を秘めていて、(深みはないけど)明るくて正しい。
芝居を言葉で説明できるような気の利いた生徒はいないけれど、
人間の中心部分で、その芝居の真実を受け止められる。それをストレートに表現する。

諸般の事情で、一人キャストを替えた。
1年生をキャストに入れるため、2年生のMをスタッフに移したのだ。
そのことをMに告げるのは、いくら私でもためらわれた。彼女はずっとキャストを希望していたのだから。けれども彼女はそんなことをおくびにも出さず、満面の笑顔でハイと言った。
今日は朝から大道具に黒スプレーをふり、平面図と格闘し、プロンプを出しながら、友の演技に涙ぐんでいた。

舞台の数だけ舞台裏のドラマがある。
自分たちのそれが特別なわけではない。
けれどもいい舞台にしたい。
偶然だが、Mのあだなは「マリー」と言う。