曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

四国大会3位。

県大会では今まで経験したことがないほどの長い拍手を受けた。
私がここまでブログで自分たちの芝居を褒めたこともなかった。
16年間演劇部の顧問をして最高の脚本、最高の役者だったのだ。
それを生かし切ることができなかった。
 
「事件のような上演」をしたかった。
図抜けた芝居をして審査員長から強力に推薦されなければ私たちは一位になれないだろう、
混戦になった時点で私たちの全国はない、
四国大会に臨むごとにそう心に言い聞かせてきたつもりだ。
だが朝イチの芝居は空回りして走り、
「遠くの舞台」で「普通の芝居」が繰り広げられた。
 
幕が下りた瞬間に全国はないと思った。
審査員に切られるよりは武士の情け、
私たちの手で葬ろうと終わった楽屋で生徒にそう伝えはしたけど、
若い彼らにそれを受け入れることなどできようはずもない。
審査結果発表の席で彼らは受けなければならないショックをすべて受けなければならなかった。
 
主役のヤンキーが受けた衝撃は見ていられないほどだった。
今度こそ全国で最優秀を取るのだと恥ずかしげもなく言い続けてきた。
その分の努力を続けてきた。力を持っていた。
帰りのバスの反省会で部長のバレリーナRが、
「結果発表の後『一番頑張った人』よりも強く立っていようと思ったけど、そいつは弱っちくて、ずっとうつむいて泣いてて、それを見ていたら、ああこいつを全国の舞台に立たせてやりたかったと思って・・・。」
そう言って泣いたのが一番心に残っている。