曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

授業にもようやく慣れて来た(のかもしれない)。

「さわやかな季節になりましたね。みなさんは最近何か楽しいことはありましたか?」
大変機嫌がよかったので授業の最初ににっこり笑ってこう尋ねると、
にぎやかな男子たちが口々にないとかあるとか返して来る。
「そうですか。先生は昨日とても楽しいことがありました。」
「えー!何ですかー!?」
「授業?授業?オレらの授業?」
「何言ってるんですか授業が楽しいわけないでしょう!」
と思わず早口で本音を言うと、
「えー!!」
「裏切りやー!!」
「授業楽しないんやー!!」
ブーイングの嵐である。
ちょっと待てよ、授業が楽しいわけないやんか、私が楽しく授業してるとでも思とったんかい、とは思ったけれども気を取り直して再びにっこり、
「そうですね、もちろん授業もとても楽しいのですけれど、もっと楽しいことが、あったのです。」
「えー!何ですかー!」
「私には大変好きなアーチストがいるのですが。」
「えー!」
「何『えー』ですか!」
「いや、誰ですかー!?」
「あのですね、この件に関しては私は大変傷つきやすいので絶対攻撃しないでくれますか。」
「うんうん!」
フクヤマや。」
「誰ですかー?」
「・・・マイケル・ジャクソンです。」
 
というわけで、
この19日だかに発売されたマイケルのDVD・「ライブ・アト・ウェンブリ」を観たハナシをひとしきりして授業に入った。
マイケル28歳。
あまりにも素晴らしい。
 
授業の方は「をばすて(姥捨て山)」だ。
しんきくさいったらありゃしない。
本文をあと2行残したところで終わりのチャイムが鳴ってしまった。
「ちょうどマイケルのお話をした時間の分だけ残ってしまいましたね。ごめんなさいね。」
と言って授業を終えた。
生徒はにやにやしていた。
女生徒が二人、
後からDVDの値段を聞きに来た。