「原点に帰れ。」
「アグレッシブに行け。」
どちらも一見真実を見据えたアドバイスに聞こえる。
けれどもこの二つが１８０度違う方向を示すこともある。そりゃあある。ホントは真逆だ、この二つは。
どちらもまことしやかだから、
自分に甘くなっていることを「原点に帰っているんだ」と言い張ることもできるし、
まるで見当はずれな一歩を踏み出しておいて「これは新たな境地への挑戦なのだ」とも言うこともできる。
じゃあ何が正しいかって、
それは、
正しいことを選ぶのが正しいのだ。
私は演劇の話をしている。
最もよいものを選ぶことが必要なのだ。ただ私は、
自分に甘えるのがもう嫌になったんだ。
手をこまねいて自分の限界を見つめるくらいなら、
見当はずれな一歩を踏み出してやるさ。
あの子たちの力を、私の限界の中に閉じ込めたくはないんだ。
