曽我部マコトの言わせていただきます!

そんなに言いませんけど。

坊主。

「どっちがハゲですか?」
「ハゲ」じゃなくて「ボウズ」である。「坊主頭」の話である。
「俺たちの甲子園」をやるとしたら、
野球部を辞めた「ゲン」はいいとして、
「シゲ」は坊主頭にしなければならない。
これは思春期男子二人にとってかなり切実な話ではあるまいか。
「オレ、ハゲいいですよ。」
「ハゲ」じゃなくて「坊主」であるが、そうS川が言った。
「ああオレも、やれと言われたらいつでもハゲにしますよ。」
「ハゲ」じゃなくて「坊主」であるが、そうTマが言った。
この感じ、
いつか感じたことがある。
ああそうだ、
「おうちに帰ろう」をやったとき、
クライマックスに舞台上で誰かが倒れなければならなかった。
「私コケます。」「いやオレが。」「私コケますコケさせてください。」
もちろん舞台上で「本当にコケる」というのは危険を伴う行為であるが、
当時の部員は勇敢にも次々と名乗りを上げ、
結局「ミズノ」が見事にコケてくれた、
あの時感じた気持ちである。

連休は初日のみ練習、
後はずっと家にいた。
リハビリのように、
陽が落ちると川べりまでゆっくりと散歩した。
静かに暮らす。
でも頭の中は高揚している。
いい芝居が創れるかもしれないから。